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プレイングマネジャーの悩みの種「プレマネバランス」とは?

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プレイングマネジャーの悩みの種「プレマネバランス」とは?

現在ではプレイング業務とマネジメント業務を兼任するプレイングマネジャーの増加が著しく、管理監督に専念する管理職を探す方が難しくなりました。本記事では業務の兼任で常に時間に追われているプレイングマネジャーにとって悩みの種である、「プレマネバランス」について詳しく解説していきます。

プレイングマネジャーと「プレマネバランス」

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プレイングマネジャーとは、本来は従事する人材が別々であった現場の業務と、それらをまとめるマネジメントの役職を一手に引き受ける存在を意味します。プレイヤーとマネジャーを兼務するには、個人目標の達成や組織への貢献が必須です。また組織としての戦略立案やミッション遂行、そしてチームのモチベーション向上のために、自らが行動の手本になりチームをまとめていく力が必要です。どちらの仕事に対してもうまく立ち回るには、プレイヤーとマネジャーの心理的・時間的なバランスを取っていく「プレマネバランス」が重要視されます。プレイングマネジャーとして成果を上げるための適切な比率や課題の解決法について、詳しく解説していきます。

 

プレイングマネジャーとは

プレイングマネジャーとは、プレイング業務とマネジメント業務の両方を担うポジションです。部下の指導や育成、そして組織としての目標達成に向けたマネジメントの役割だけでなく、現場では個人の実績を上げて組織の売上に貢献し、プレイヤーとしての職務を同時にこなすのが特徴です。現場で働く一方で管理を行うため、部下との信頼関係の構築が重要視されます。また、中間管理職という立場上、社員(従業員)と経営層の間で橋渡しの役割を果たす必要があります。


プレイングマネジャーが増加している背景

プレイングマネジャーが注目を集めるようになったのは1991年のバブル崩壊がきっかけです。景気の悪化は多くの企業の経営に影を落とし、人件費の削減を余儀なくされた企業は大規模なリストラを敢行しました。その結果、管理職ポストは大幅に削減され、限られた少ない人材の中から、現場での業務とマネジメントを兼任できるプレイングマネジャーという役割が求められるようになりました。


それから20数年が経過した2019年のリクルートワークス研究所の「マネジメント行動に関する調査」によると、一次考課対象である部下を一人以上持つ課長相当の管理職を対象とした調査において、管理監督に専念しているマネジャーは全体の12.7%であるとしています。約9割のマネジャーは、仕事時間の一部を何らかの形で部下が担うのと同じ業務に割くプレイングマネジャーであるとわかりました。
出典:リクルートワークス研究所(2019年) 「マネジメント行動に関する調査P4-5」

 

プレイング業務に割く時間に差はあるものの、マネジャー職の約9割がプレイングマネジャーである理由に、業務量の多さや負担が挙げられます。
そこで、もう少し具体的に3つご紹介します。


・業務量が多く、自分もプレイヤーとして加わる必要がある
・部下の力量不足のため、自分もプレイヤーとして加わる必要がある
・自分が加わらないとチーム目標が達成できない


業務量の増大と人材不足が絡み合い、マネジャーもプレイヤーとして業務に加わる必要性を生んでいると考察できます。
また、その状況にさらに拍車をかけたのが働き方改革です。マネジャーは部下に対して長時間労働の指導をする一方で、労働時間内に完了できなかった業務は自分が対応せざるを得ないジレンマが生じる結果を生み出しています。


プレマネバランスとは

立教大学経営学部教授の中原淳氏は、「マネジャーの本質は他者を通じて物事を成し遂げることである」と説いています。プレイヤーからマネジャーに生まれ変わるには、移行期間が必要となり、過去に培ったプレイヤー時代の経験や実績を捨て、新しく必要な知識やスキルを学ぶ必要があります。
しかし一方で、現代の管理職はプレイングマネジャーとしてチームを牽引し、自らの業務で成績を残すことを求められています。そのためプレイヤーの自分を捨てきれずマネジャーになりきれない人や、プレイヤーの業務に時間を割き過ぎている人が多いのが実情です。


プレイヤーとマネジャー、それぞれの心理的・時間的なバランスを取る「プレマネバランス」に焦点を当て、自分にとって最適解を見つけることが重要課題です。


まずは現時点で自らが行っている業務量を把握し、適正な業務量を考える必要があります。自分がやるべき仕事にはっきりと線引きし、部下に仕事を振り分け役割を分散させることが重要です。部下の成長は組織の生産性のアップに直結するので、部下育成のために現在の能力より少々、高難易度な領域の仕事を部下に促す必要があります。従ってマネジャーが、多くの業務を自分だけで抱えて疲弊する前に部下を信頼し業務を任せた上で、マネジメントに注力すべきだといえるでしょう。
参考:中原淳 増補版 駆け出しマネジャーの成長論 中央公論新社

プレマネバランスに関する課題

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先述の通り、現在では様々な業種の管理職のうち約9割がプレイングマネジャーであると言われています。その中で、プレイング業務とマネジメント業務における適正な業務量の配分バランスは組織の人数や能力、その他の要因によって変化するため、一概に明確な正解はありません。しかし、チームで高い成果をあげているプレイングマネジャーには共通する特徴があります。それはプレイング業務比率を全体の30%未満に抑えている点です。
出典:リクルートワークス研究所(2019年)「マネジメント行動に関する調査P11」


プレイングマネジャーにとって常に課題に挙げられるのが、管理職と業務に従事するプレイヤーの役割とのバランスです。
元々、個人として実績を上げるプレイヤーの役割と、人を動かし管理しながらチームの成長を考えるマネジメントを担う役割は、それぞれ異なる人材が別々に存在していました。しかし、相反する業務を同一人物が行なうようになったため、次のような課題が生まれました。

 

①業務量が多い
②部下に任せるよりも自分でやった方が早い
③マネジメント不足を自分の働きでカバーしようとする
これらの課題について、詳しく解説していきます。


①業務量が多い

マネジメントとプレイングという業務の兼任により、個人目標の達成に向けた業務に加えて、チームの目標達成に向けた戦略策定や進捗確認、チームのモチベーション維持など必然的に業務量が増加する傾向にあります。常に時間に追われ、周囲から見ても多忙を極めている印象が強まります。


②部下に任せるよりも自分でやった方が早い
働き方改革を機に長時間労働にメスが入り、労働時間が今まで以上に厳しく管理されるようになりました。とはいえ、業務量の変化はなく人員増強もなければ、業務に支障をきたしてしまいます。部下が捌ききれなかった業務を肩代わりするうちに、業務量は激増し、マネジメント業務に充てる時間を削られてしまう弊害的な事例が多くみられます。


③マネジメント不足を自分の働きでカバーしようとする
マネジャーの本来の役割は人を動かし、人材を育て、メンバーを通じてチームで成果を上げることです。
人材の育成には時間がかかり、長期的な計画が必要です。メンバーのスキル不足に悩み、つい自分が動いた方が早いという考えでは頼られるばかりで人材はなかなか育たず、自身のマネジメント能力も向上しません。多少不安を抱いていても今後の成長に期待し、部下を信じて任せる姿勢が重要です。

プレマネバランスのスキル向上に必要な自身を客観視する能力

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プレイヤーとマネジャーの心理的・時間的バランスを上手にコントロールするために、必要とされるのが自身の客観視です。プレイヤーからプレイングマネジャーへの移行で、本来であれば自身の役割はマネジメントメインに変化しています。しかし今までプレイヤー時代に培ったスキルやパフォーマンスを脱ぎ去って、次のマネジャーのステージに行く準備はできているでしょうか。


従来の管理職はプレイヤーからマネジャーの段階がはっきりと区切られていたため、次の段階であるマネジメントを一から学ぶ準備が整えやすい環境にありました。プレイングマネジャーはプレイヤーの役割を持ちながらマネジャーの役割を行うため、プレマネバランスが崩れやすい状況にあります。まずは自身を客観視し、やるべき仕事の見極めから始める姿勢が重要です。


そのため時間の使い方を見直し、プレイングマネジャーにとって最大の課題である業務量を整理します。
スケジュールやメモを使い、マネジメントとプレイングにどれだけ時間を使っているか把握します。その中で、以下の項目を決定します。


・他人に任せられること
・自分がやらなければならないこと
・自分がサポートすれば他人に任せられるもの
・自分のサポートなしで他人に任せられるもの


組織の目標に合わせて自身のやるべき仕事を客観視すると、チーム内の業務引継ぎが進み、業務量の調整が可能です。マネジメントに注力できるようになると、チームの連携が円滑になり成果につながります。能力よりも少しハードな仕事は部下の成長を促し、チームの生産性向上に好影響を及ぼします。


プレイヤーとしての活動は、自分自身にしかできない業務や今までのやり方とは異なるレベルのもの、上司との協業が必要な業務に限定し、部下の手本となるような働きを見せるとチームの成長に影響を与えます。
プレマネバランスの最適化は、部下の育成にとっても好循環であるといえます。

プレマネバランスのスキル向上に外部リソースの活用を

プレマネバランスのスキル獲得にはプレイングマネジャー自身の意識変革が必要です。普段から自分自身の業務内容を振り返り、改善に努めながらケースバイケースでバランスを変え最適解を見つけることをお勧めします。自分自身や組織のスタイルに合ったプレマネバランスを確立していく姿勢が大切です。
しかし、多忙を極めるプレイングマネジャーが自分ひとりで気づきを得て改善につなげるには時間も足りず、頭では理解していても難しいのが実情です。


そこで外部のプロコーチによるマネジャー向け1on1ミーティングをご提案します。

〈hanaseru〉のコーチは全員が厳しい審査に通過したキャリアコーチです。
社外の第三者との対話で自分なりの思考や現状について対話を行い、思考の輪郭をくっきり浮かび上がらせ言語化していきます。


本来、1on1ミーティングは、心理的安全性の高い場所で本音を打ち明け、胸の内にある本質的な悩みを引き出す点にあります。〈hanaseru〉では、インプットとアウトプットを繰り返す継続的な仕組みでマネジメントに必須な自己効力感を育てて成長を促します。その結果、意識の変容で効果の定着が期待できます。

最後に: プレイングマネジャーの悩みの種「プレマネバランス」とは?のまとめ

現場の業務で実績を上げ、かつ組織のマネジメントを行うプレイングマネジャーは多忙を極めています。
兼務による業務量の増大で、プレイヤーとマネジャーの心理的・時間的バランス維持に悩む人も多いと耳にします。
プレマネバランスを取るには自身の客観視が必要です。やるべき仕事を見極め、限られたリソースを有効に活用するために時間の使い方を見直し、プレイングマネジャー最大の課題である業務量を整理します。
プレマネバランスの改善には、マネジャーの意識改革が必要です。


〈hanaseru〉はマネジャーやリーダー層の心境を把握して自己効力感を高め、メンバーへのコミュニケーションを含めたマネジメント力の向上を図ります。
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