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外部コーチだからフラットに振り返りが可能に!

業務の棚卸しや考えの言語化が 進んだ【パーソルホールディングス株式会社のhanaseru導入事例】
パーソルホールディングス株式会社
パーソルホールディングス株式会社

「はたらいて、笑おう。」をグループビジョンとし、多様な「はたらく」の実現に向けて、130社を超えるグループ会社とともにサービスの展開を進めるパーソルホールディングス株式会社。
同社では、社員に対する従来のキャリア形成への取り組みに加えて、外部からコーチングを行うhanaseruを新たに2021年に導入されました。
このサービスを導入された同社のグループ人事本部からお二人、人事企画部部長の山崎涼子さん(写真左)、そして同部人材開発室の石原早希さん(写真右) を今回お招きしました。
人材の活用や組織のマネジメントに詳しいお二人は、hanaseruを体験してどのような感想を持たれたのでしょうか。
サービス導入の背景や、実際の体験談、印象などについてお伺いしました。

導入前の課題
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    管理職が部下とのキャリアデザインを設計する時間をさらに増やすことはかなり難しい
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    自分のキャリアについて、自律的に考えられていない部下がいる
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    限られた時間の中で行う自社のキャリア面談を、より質の高い効果的なものにし、充実した時間にしたい
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導入効果
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    外部コーチの活用でキャリアデザインの時間確保につながった
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    コーチングにより内省のスピードが上がり、業務の棚卸しや考えの言語化がスムーズにできた
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    自社のキャリア面談前にコーチングをすることで課題整理が進み、良質なキャリアデザインが可能になった
パーソルホールディングス_intro

私たちが目指す「キャリア自律」の実現に向けて、外部コーチを活用してキャリアについて話す機会を増やしてみようと思った

hanaseruを導入されようと思った背景について教えてください。
山崎涼子氏(以下、山崎氏) はい。キャリアデザインについてはもともと自社でも取り組んでいたのですが、キャリアについて話す機会を増やすことでどういう効果が生まれるのか試してみたかったという思いがありました。
私たちは常に社員のキャリア自律への支援を考えています。そのためには管理職とメンバー間で対話の頻度を高く持つことが大切です。でも現実的には管理職がすべてに関与していくのは難しいので、それならば外部活用という手段があるのではないかと考えました。
あとこれは補足的なものですが、私たちは通常業務でもキャリア支援を行っていまして、この取り組みによって良い結果が出れば実務への示唆が得られるのではないかという思いもありましたね。
実際にhanaseruのサービスを利用して、いかがでしたか。
山崎氏 これまで大きく2度に分けて活用させてもらいました。1回目は2021年の春でしたが、ポジティブな面としては、コーチングを受けたスタッフの声として、過去の仕事についての棚卸しや自分の考えを開く機会になったというものがありました。自分のキャリアについて言語化できていないスタッフにとっては、すごく意味のあるものだったのかなと思いました。
キャリアデザインは個人差があるので、それぞれのスタッフのタイミングで棚卸しができればよいものでもあります。杓子定規に一律で、ということではなく、メンバーの状況に応じたバランス感覚が重要だと感じましたね。
確かに組織や部署の置かれている状況に応じて、導入の仕方は変わるかもしれませんね。
山崎氏 これは私たちの組織が20名くらいで、ある程度スタッフの状況が把握できているからそう思うのかもしれません。それこそ人数が多くなったり、頻繁に顔を合わせることができなかったりするとそうはいきませんよね。
石原さんはメンバーの立場からご利用いただきました。実際にコーチングを受けてみた感想を教えてください。
石原早希氏(以下、石原氏) 私がコーチングを受けて感じたのは、利害関係がないから率直に話せるという意味で良かったということですね。いま完全にリモート体制になっているので、同僚同士でのライトな雑談やコミュニケーションも減っています。そうすると自分の将来についてモヤモヤした気持ちを抱えたまま日々の仕事をしている面があります。1カ月に1回、この場でそのモヤモヤを発散できるので、早く喋りたいなっていう気持ちになっていました。30分という時間はあっという間でした。
それから、自分たちも目的意識を持って臨まないと身にならない、うまくいかないのではないかということも感じ、面談前にキャリアについて考えてみる時間を作るようにもなりました。

メンバーの業務の棚卸しや考えの言語化が進んだ

御社では1度目のトライアルのあと、2度目は半年後にキャリアデザイン面談の実施に絡めての導入でした。
山崎氏 これは1回目の実施で得られた経験を踏まえての導入でした。自社でもキャリアデザインへの取り組みはしていますが、その施策とhanaseruをうまく組み合わせることができないかと考えました 。具体的には、キャリアデザイン面談をする直前にコーチングを行うことで、メンバー側の業務の棚卸しや考えの言語化が進み、限られた時間を有効活用できるのではないかと思いました。
2回目の導入時の印象も含めて、改めてこのサービスについての評価をお伺いできますか。
山崎氏 上司側の視点で言うと、キャリアデザインの前にコーチングを行う手法は、やはり必要な人にとっては非常に有益な機会になりました。そしてその結果として、今までより質の高いキャリアデザインができていますね。その意味でも事前にコーチングを受ける人を見極めて実施したことはよかったと思っています。

石原氏 私は受ける側としての意見ですが、評価できることとしては、やはり一番は、業務とは離れた問いかけを沢山受けることで、内省が進んだことでしょうか。そういった意味でも使い続けることで意味がある施策になるんじゃないかと感じました。それから私のコーチはずっと同じ人で、2回目はいろいろと説明する時間を節約できました。相性が悪くない限りは同じ人に担当してもらうといいと思います。

外部コーチだからこそ、今の気持ちや考えていることをストレートに伝えられた

アンケート調査や社内1on1と比較してどんな違いがあると感じましたか。
山崎氏 石原さんは話を聞いてもらう側として、外部コーチだとやりやすい、または逆にやりにくいことなどありましたか?

石原氏 ありましたね。自分が思うことを、言葉を選ばずにストレートに伝えられることはメリットではないでしょうか。それをきちんと翻訳して整理してくれるので内省のスピード感はあがった気がします。
メンバー、リーダー層へキャリア形成に対し積極的に向き合ってほしいなどの想いや、管理職とメンバー間の理想の関係性像などを持っていらっしゃったらぜひ教えていただきたいです。メンバー、リーダー層にはhanaseruのコーチングを通じてどのような変化を期待していらっしゃいますか。
山崎氏 私たちは人事として社員に対するキャリア支援施策を企画・実施する立場でもありますが、キャリアはより身近なものとして日ごろから考え、会話されていることが大事だと考えています。
ですので、hanaseruを活用することで定期的に自分の考えやキャリアを棚卸したり、それを上司と会話することが自然に、日常的にできるようになるのではないかと期待します。
最後に、hanaseruのサービスはどのような企業に合うと思われますか。
石原氏 例えば20人、30人というメンバーをマネジメントするのってすごく難しいと思うんですね。加えてhanaseruでレポートしてくれるような、キャリア意識も含めた把握となるとさらに難しい。その観点からすると、規模の大きな組織という視点があってもよいかもしれません。具体的なイメージでは、上司 がメンバーと顔を合わせにくい客先常駐が多い組織などでしょうか。

山崎氏 キャリアのことなので、どの会社でも必要かなと思います。その中でも使いやすい会社としては、業務上、管理職がメンバーの一人ひとりを把握しづらいところには合うと思いますね。忙しすぎて社員のキャリアデザインに向き合う余裕のないベンチャー企業もそうかもしれません。
ただ、管理職がメンバーのキャリアに向き合うことに慣れていなかったり、教育されていなかったりする状態でこのサービスを導入すると、逆効果になる可能性があると思います。本来管理職に持って欲しい能力が身につかないと思うためです。あくまでも社員のキャリア支援をするのは管理職であり、このサービスはそのサポートをするものです。ベースとして、社員のキャリアを自分たちが背負っているという意識を持ったうえでこのツールに関わらなければ意味がありませんので。社員のキャリア形成について企業としての想いがあり、管理職にそれを担う意思がある企業には、このサービスが役立つと思います。

本日は貴重なお話をありがとうございました!